ナタリー’s blog

枝垂れ桜の下の魔女

葬儀 / Livre d'or

こんにちは🌞🌞





んー、今日もとってもいいお天気でした!

まだ30℃超えないので

気持ちよくちょうど良く過ごせています。

日差しの中にいたら暑いですけどね······

家の中は快適です(ノ´∀`*)

あと数日で今年も半分が過ぎ去ろうとしていますが

皆さま、いかがお過ごしでしょうか?





今日は朝から知人のお葬式でした💐


先日病院にお見舞いに行ったおじいちゃん。


享年69歳。


夫が今の会社に入ったときの上司で、


このブログに度々登場するほっしーと、


長年一緒に仕事をしていた方なんです。


60歳を過ぎて小さな和食屋さんを始めて


自ら厨房に立ち、


私はそこで就労ビザを取ってくれるというので


働いていたフレンチを辞めて雇ってもらい、


結果就労ビザの申請はなかなかうまく行かず


お店も全く軌道に乗らず給料も未払いが続いて、


ビザは結局棄却されてしまうし、


そこでこれ以上働くことに多方面で限界を感じ


私は辞めることを決めて離れたんですけど、


その半年後くらいに病気が見つかって、


この3年近く闘病生活を送っておられました。


ご家族はまだ若い息子さんが一人、


今大学に行きつつ夫のお店でアルバイトしていて、


喪主は彼だったのですが、


まだ若い上に彼はフランス人として育っていて、


でも弔問客は恐らく日本人の大人ばかり·····


タイミング悪くほっしーは今日本に出張中で、


なので彼が1番頼りにしやすい夫が、


今回の葬儀のあれこれを引き受けて奔走。


夫もフランスで葬儀に参列するの初めてで、


まぁ葬儀社とのやり取りは息子くんがやりますが


知らないことだらけです。


亡くなったのは先週の金曜日でしたが、


日本と違ってお通夜とかもないですし


今朝は直接墓地近くの葬儀場に集合。


パリには大きな墓地がいくつかあって


有名なお墓は観光名所にもなっていたりしますが、


今回は【Père Lachaise】ペール・ラシェーズ


というパリ北東の20区にある墓地✞


喪主である息子くんも夫も、


特別律儀にこなさないといけない仕事はなくて、


故人に最後にお顔を見てお別れしたい人だけ


朝9時15分までに葬儀場にきてお別れして下さい


とのことだったので私も夫と一緒に出て、


着くと数名の日本人が既に小部屋に通されていて、


棺に入ったご遺体が部屋の奥に。


亡くなった日、


私は夕方までお見舞いで病室にいて、


少し苦しそうでしたがしっかり呼吸していたお顔が


すっかり安らかで、


息子くんとお話しながら最後のお別れをしました。


30分くらいの間に色んな方がお別れに来られて、


そこから車でご遺体を火葬場のある墓地へ運び、


出棺の前の最後のお別れセレモニー。


棺を前に長椅子が逆ハの字で5〜6列並び、


弔問客みんなで腰をかけると


進行役のムッシュが挨拶をして、



『それではどなたかお一人ずつでも、
 最後のお別れを共有するお言葉をお願いします。』



そんな事で始まったスピーチ。


締めの挨拶は息子くんがするそうなので、


必然と夫が切込み隊長で喋る羽目に。 笑


生前常に ヘラヘラガハハ(≧▽≦)


ダイナミックという形容詞がよく似合う人だったので


しんみり泣かせるスピーチよりは


和ませて笑いあるメッセージの方が相応しい。


夫のエピソードスピーチで笑い声が漏れ、


場が和みました☆


しかしスピーチの終わりに、


何の前触れもなしに


勝手に次のスピーチャーを指名するという暴挙!


呼ばれている本人はまさか自分とは思わず、


同じ苗字の人が他にいると思って上の空。 笑


そこから故人にお世話になった人たちで


スピーチリレーが5人ほど続き、


いつ私に飛び火するかと冷や冷やしていましたが


もともと開始が押していたのもあって


早々に息子くんにバトンタッチ(・∀・)💨


最後に息子くんがフランス語でお話しして、


進行役のムッシュに促されて最後、


みんな順番に棺に近づいてそれぞれ胸の内で


最後のお別れを思い、出棺🔥


フランスは、今でも宗教的に土葬もありますが、


火葬が一般的になっているそう。


こうして葬送の儀式が終わるとともに


夫もここ数日間の肩の荷が下りたわけですが、


夫は普段仕事でスーツなんぞは着ない生活で、


フォーマル対応できるジャケットすら持っていなくて


こういったかしこまった場に着ていく服を


持ち合わせていないんですよね。


まぁ私も然りなんですけど······


そんなフォーマルな喪服持っていなくて。


昨夜帰ってきた夫が 『みお服どうするの?』


« んー、とりあえず黒でまとめて·····
 少し刺繍入っちゃうけど大丈夫かなーと(._.)
 そっちは??»


『ナンシーに聞いたらカジュアルで来るって。
 フランス式だしビシッとしなくていいってさ。』


« えー····· でも来るのほとんど日本人でしょ?
 しかもあなた半ば喪主扱いじゃん💧»


『とは言ってもなぁ、今さらスーツ無理だし。』


そう言って今朝選んだ服は······



黒のポロシャツに、黒のパンツ·····

言われないと気づかないけどスウェット。 笑



カジュアル過ぎませんかね?(._.)💧


葬儀場に着いて小部屋に案内されたときに


既に中にいた日本人はみんなさらっと喪服!


少し遅れて到着したナンシーさん。


カジュアル宣言していたはずが


ちゃっかりしっかり喪服!!!(; ・`д・´)


故人と親交のあったフランス人もちらほら着ていて、


やっぱりスーツ着ますよね。


そんな黒のスーツに黒のネクタイとかじゃないけど


ネクタイなんかしないんですけど、


ポロはさすがにいませんよねー·····(_ _)💧


みんなそこそこちゃんと喪服で、日本人ですね。


でも火葬場で最後の最後に現れた日本人、


なんかえらく背の高い、


どこのランウェイ歩いたついでに来たんだ!?


というほどモデル体型の男性が颯爽と現れ、


彼はおっ洒落なネイビーのスーツでした。


キラキラしてましたよ、オーラが。 笑


おっさんばっかりの中に、どういう知り合い!?


正体は分からずじまいでしたけど(_ _)


そうそう、


芳名帳ってありますよね?


日本だとあれってどこで買うものなんですか?


今どきそんな物まで百均にあったりして····?


さすがに置いてないですかね💧


と言うかあっても100円で揃える人いないでしょうか。


いくらくらいするものなのでしょう?


実は昨日昼間に夫から連絡があって、


『明日持っていくお花買っておいて💦
 それから弔問客に名前書いてもらうノートも。』


« (; ・`д・´)💦 花!? どんなの!?»


『花屋さんに相談すればいいよ。』


とりあえず花屋に行く前にインターネットで


葬儀用の花束で検索してみると、


思いの外カラフルに作るようです。


仏花ってカテゴリーはないんですかね·····


結構ビタミンカラーな花束が多かったりして、


へぇー(・o・) と思いながら家の裏の花屋で


お願いしてみました。


《どんなのが良いですか?》


« えーっと、どんなのが一般的なんですか?💦
 フランスでお葬式初めてで·····
 日本だと白ベースに黄色や紫の小さな菊とか·····
 でもフランスは結構カラフルにするみたい?»


《うんうん、既に悲しいことだからお花は明るく
 って感じが一般的なんですよ。
 故人がまだお子さんの場合だと
 白とか若い緑でまとめるんだけどね·····》


« へぇ〜······ あ、でも69歳の男性なんです。
 20〜30€でお任せで作ってもらえますか?»


そうして出来上がったブーケがこちら。

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思ったよりは白ベースで、ネットで見たのほど


カラフルではなかったですが、日本人用ですかね。


でもそこそこ華やかに作ってくれて、


アジア系の感じのいいマダムでした(•ө•)♡


まぁお花は良かったんですけど、


問題は【芳名帳】ですよ💥


それこそネットで調べないといけませんでした💧


適当にノート買っておいて! と言われたので、


家の買い物がてらスーパーに行き、


文具コーナーをウロウロして物色📔(._. )( ._.)📓


名前書いてもらうやつー·····? ノート??


何がいいんだろう💧 と悩みつつ、


まずスーパー徘徊している時点で筋違いなんですけど


とりあえず黒い方が良いだろうと思って、


でもそんな大きなノート買っても仕方ない?


とか悩みに悩んだ末、絵葉書サイズの


ノートというよりはメモパッド的な物を購入。


1,30€ (´・ω・`)


夜、帰ってきた夫の手には何やら大きな袋。


私が買っておいたメモパッドを見つけて


『もしかして買ってくれたノートってそれ?
 なんかね、ちゃんとしたのがあるんだって!
 【Livre d'or】リーヴル・ドール って言うの。
 結構高かったけど装丁のしっかりしたやつ。』


« あ、そうなんだ。 買ってきたの??»


『うん、Livre d'or ってのがあるからって
 教えてもらって、でも俺時間なかったから
 スタッフにカード渡して買ってきてもらって、
 でも戻ってきたらその子がすごい暗い顔で
「佐藤さん、すごく高かったです·····」って言うから
 いーよいーよありがとう!いくらだったの?
 って聞いたら、「····30€でした。」って言うから
 まぁまぁそのくらいで送り出せるなら全然!
 と思ってカードと控え返してもらったら、
 【130€】で!!! 高っΣ(゚Д゚)ってなった。 笑』


« 高っッ!! 何その本!! ( 。>□<。)ノ゙ 笑
 え!? Livre? 本なの??»


『ヤバイよね、超高ぇ💦 と思って。 笑
 や、本ていうか中は何も書いてないノートだけど
 表紙っていうかもはや装丁の域·····』


« えー··· そうなんだそんなのあるんだね💧
 私が買っておいたの1,30€だよ( •̀ㅁ•́;)»


『そんなんで送り出したら俺恨まれるわ。 笑』



あー、危なかったです。


この件は葬儀が終わった後にナンシーさんや、


内々でコーヒー飲みながら笑い話になりましたが、


海外での生活、


まだまだ知らないことだらけです(;^ω^)


その国の人間と結婚したわけではない私たち夫婦は


フランスの家庭料理とか風習なんかを


学ぶ機会が滅多になくて、


まぁ喪服の件は持っておくべき物ですが、


これからもこうして恥と紙一重の綱渡りをしながら


経験していくと思うと冷や冷やものです(ーー;)


私もフォーマルな黒のアンサンブルくらい


持っておこうと思いました(_ _)





今日も長くなりました。

今週ももう金曜日!

週末はどんなご予定ですか?

良いお天気になると良いですね!

Je prie pour l'âme de Yama-P, et vous souhaite une très belle journée. Gros bisous à vous tous💋

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